日本酒の原料は「米」。酒づくりに最適な米を酒造好適米(酒米)といい、食用の米と違い、大粒で米の中心に心白と呼ばれる白い不透明な部分があるのが特徴です。全国で有名な酒米として、「五百万石」「美山錦」などがあり、なかでも酒米の王様と呼ばれる「山田錦」は、酒づくりに適する米の代表格とされています。
山田錦の栽培は、土づくりから始まり、苗の育成、田植え時期の厳守、病虫害防除、適切な水管理と施肥等を行わなければいけません。
しかも、山田錦の背丈は他の稲と比べて格段に高いので湾曲して倒れやすく、病気や害虫・風もに弱いので、酒米のなかでも作るのが難しい品種です。
山田錦の栽培には、粘土質で水はけの良好な田圃で、夏の気温の日較差(※1)が10°C以上ある環境が適しており、特に栽培に適した地域は「特A地区」として指定されています。日本盛は、特A地区の中の「兵庫県三木市吉川町西奥地区」と約100年前から村米制度(※2)で取引しています。そこでは農家の方々により毎年良質の山田錦が栽培されています。
(※1)日較差とは・・・気温などの1日のうちの最高値と最低値との差。
(※2)村米制度とは・・・生産地と酒造家の間で結ばれる酒米取引制度で、1種の契約栽培の事。
日本盛では、美味しいお酒づくりのために、2015年から「山田錦」を栽培する西奥地区の農家の 方にお願いし、酒米づくりを学んでいます。2年目となる2016年は、1年を通じて山田錦づくりの様子をHP上で紹介していきます。 本取り組みを通じて、少しでも山田錦のこと、日本酒のこと、日本盛のことを知っていただけると嬉しく思います。